銀色の念書

思いの丈を綴ります。

また新たな形作り出すのさ

ONE OK ROCK 2nd Single 努努-ゆめゆめ-


掃き溜めのカラス。彼らは何を想い何を見つめる?

※独断と偏見で感想や解釈を語りますので、ご理解いただいた上での閲覧をお願いします

Discography

ONE OK ROCK

Title: カラス

2nd Single 努努-ゆめゆめ- 2007.7.25 Release

Music: Alex

Music/Lyric: Taka

Arrangement: ONE OK ROCK

Arrangement: 是永巧一

Thema

未成年の心の闇をカラスで比喩して歌っているようだ。テーマとしては反骨精神・復讐・復讐の先にあるものだと思った。

Sound

ダークな雰囲気を纏う、マイナーながら闘志に燃える楽曲。

ドラムがテクニカルな印象。素人でも分かるほどに上手。技術的にもプロの中でも更に上位に位置すると思う。そう感じさせるほど上手い。

ギターはシンプルで悲しげではあるものの、細かいところでアレンジを効かせて表情豊かに仕上げている。

Lyric

悲しげに響くギターリフ。

早朝のゴミ捨て場所には

凌ぎ合って生きる黒い鳥達

それと僕らダブらせてみて

悲しい世界で生きていると確信

冒頭から悲観的になっている主人公。掃き溜めで懸命に生きる為に争うカラス。そんなカラスと似たような人生を送っているという。

明日を生きるのも儘ならないような状況を想像してしまう。そんな辛く険しい状況。

声色が暗く物悲しい印象。

表情一つ

変えずに首傾げ

黒い目の奥底は四面楚歌 嗚呼

自分しか信じられるものがいない。周りは全て敵。それでも表情に表すことはない。

ここの声色の変え方というかスイッチの入れ方が凄まじい。メリハリがありすぎて楽曲の世界観にグッと引き込まれる。本当に綺麗な歌声だ。

サビ前はこだまするカラスの鳴き声のよう。

泣いてるか笑ってるか ソレすら君らには分からない

この孤独抱きしめて 悲しさで体は真っ黒さ

この翼いつの日か 黒よか白へと変わっていって

内は悪魔 外は天使

これを作り出すのは so お前らさ

周りには理解できない孤独な思いを抱き締めるカラス。黒く荒んだ心を内に秘めて、外ヅラだけ白く清くなる歪な姿を成す。その姿を作り出したのはお前らの責任だと言い放つ。

許し難いことを強いられ続けた結果だろう。反抗できないし、してこないだろうと上からの圧力。若い時代の感性ならではの歌詞。

暗くなりすぎないサウンドが絶妙。ただ冷たく虚しい音には感じる。

ちょいとナメすぎたみたいだな

オレらは全部覚えてる

あの日お前らにされたコト

今日もあの電柱から見ているぞ

ついに反抗的な態度へと切り替わる。「僕ら」から「俺ら」へと一人称が変化。怒りが抑えきれない様子だ。

カラスの特徴を上手く捉えて喩えている。

復讐の名を借りて

自らが上に立ち

そこから見る景色は汚いんだろうな 嗚呼

復讐を果たしたとして、その先に見えるものは、僕達のように虐げられて苦しんでいる人達が嘆く景色が広がっているんだろう。

上記のような負の連鎖が繋がっていくと思うと胸が苦しくなっているようだ。

磨がれてた刀が今 指示されるでもなく抜かれてって

傷つけて気がつけば 取り返しのつかないことになる

僕は何で悲しくも この時代に生まれてきたんだろう

自分すら制御できず まるで飛び方を忘れてるカラス

自らの意地で刃を抜き、ついに復讐を実行。そして、周りの環境に翻弄され自分を見失い、ただただ生まれた時代を恨む。

辛い背景が垣間見える歌詞。なんか若者の犯罪ってこうして起こるんだろうなとふと思った。若い時は周りの環境を受けやすいからね。良くも悪くも。

The wing turns to white

I won't stop the fight

翼が白く変わってゆき、この先も戦いを続ける事を止めないと言う。

泣いてるか笑ってるか ソレすら誰にも分かりはしない

この孤独解き放って 誰かに伝えるべき白がある

この翼いつの日か 黒でも白でもなくなってって

形すら見えなくなって また新たな形作り出すのさ

周囲の誰一人にも理解されない。けど孤独を抜け出し、自分の想い伝えたい。極端な白黒の思想から解き放たれ、自分の独自の思考を産み出す。

自分のスタイルをきちんと見出して意見を発信すれば、周りを不幸な世の中から救えると言っているように聞こえた。

アウトロは何処かへ羽ばたくようなカラスを想像させる。

総評

未成年の悲痛な叫びや弱者の成り上がりを表したような楽曲だ。メッセージ性が強いがカラスとリンクさせることでマイルドになってバランスが取れていると感じた。

なかなかにマイナー曲だが、ファンの間では結構な人気曲である。