銀色の念書

思いの丈を綴ります。

真似できんだろう

B'z 20th Album DINOSAUR


時代遅れだって?けど、誰にも俺のスタイルは真似はできないだろう?

※独断と偏見で感想や解釈を語りますので、ご理解いただいた上での閲覧をお願いします

Discography

B'z

Title: Dinosaur

20th Album DINOSAUR 2017.11.29 Release

Music/Arrangement/Guiter: 松本孝弘

Lyric/Arrangement/Vocal: 稲葉浩志

Arrangement: Yukihide "YT" Takiyama

Drums: Tommy Clufetos

Bass: Barry Sparks

Bass: Jane's Addiction

Keyboard: Jeff Babko

Percussion: Lenny Castro

Theme

『Dinosaur』は恐竜以外にも古臭い・時代遅れ・懐古的などネガティブな意味合いを持つワード。それを自虐や皮肉で言っている訳ではなく、逆に開き直ってハードロックの音楽が好きで貫く姿勢を込めたものとなっている。

映画『ジオストーム』の主題歌にもなっている。

Sound

アルバム表題曲とあってか、めちゃくちゃ気合が入っているような感じに仕上がっている。もうゴリゴリのハードロック。

イントロから恐竜の咆哮のような無骨なギターサウンドが吠える。んでパワーコードをガンガン弾き倒して迫力に圧倒させられる。

巨大な恐竜が大地を力強く蹴って駆け抜けていって、岩や木々を薙ぎ倒して進んでいくようでもある。誇大表現じゃなく、本当にそう思う。

そして、稲葉さんも負けじと雄叫びを上げるように歌う。

過去の似たような感じの曲だと『MONSTAR』がある。あれは心の内に秘めたるモンスターが顔を覗かせてるって感じ。『DINOSAUR』は正に誰も見たことがない恐竜が、今目の前に現れて暴れている感じ。大迫力よ。

ディスコグラフィーでなぜベースが2人なのかというと、イントロの壮大なオープニングは後から思いついたアイディアで別撮りだかららしい。

Lyric

骨太のギターがギャンギャン唸る。

今の時代にこんなにオープニングが長くて重いギターサウンドが鳴り響く曲はないからね。

青空見上げ 一発吠えてみる

街の温度は上がってくるし

下ばかり向いて歩けばぶつかる

自信に満ちた遠吠え。ただ自分を取り巻く周りの環境は年々厳しくなってくるし、油断していたら足元を掬われる。

B'zがこれまで歩んできた人生と重なる。少しでも隙見せたら批判の的になる。

Call me a dinosaur マネできんだろう

今を生きるのさ 人知れず進化して

A lonely dinosaur 空も飛ぶつもり

誰もまだオレの本当の色を知らない

俺のことを時代遅れと罵ってくれ。でもお前には俺のこのスタイルは真似できないだろう?と堂々たる態度。孤独に孤高に自分のスタイルを貫き続けた結果だ。

しかも、空も飛ぶと。圧倒的な実力に驕らず、何事もチャレンジする精神も持ち合わせている。恐ろしく真面目でストイックで向上心の塊のようだ。

この曲もB'z批判してきたアンチや週刊誌等へのアンサーソングだと思う。

実際にこのアルバムの初回限定版には『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017』のDVD or Blu-rayが付属している。これがまたかっこいいんだ。今までフェスには出演があったがあまり歓迎されてなかった歴史がある。だがこの時は出演して、バンドメンバー全員真っ黒の衣装に身を包んで余計に着飾らない、音楽だけで勝負するといった姿勢で臨む。結果として、入場規制もかかるほどの盛り上がりを見せた。円熟して凄みが増したハードロックをオーディエンスに見せつけて、過去の批判を跳ね除けた。

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興味がある人は是非購入してB'zの勇姿を見てほしい。ほんと伝説的なライブだと思う。

いつの間にか友も減ったけど

新しい爪も生えてくるし

背中がムズムズしてきた翼かも

共にハードロックしてた仲間も減った。時代的にする人はほぼいない。絶滅危惧種。それでも貫き通していたらまだまだ進化しそう。てかもうしてるよ?

Call me a dinosaur マネできんだろう

今を生きるのさ 人知れず進化して

A lonely dinosaur 歌も歌うつもり

誰もまだオレの本当の声を知らない

歌を歌うつもりの愉快な恐竜。

ただ単に今のスタイルを誇るだけではなく、その孤独な過程も楽しく謳歌してまだ進化する。底知れない。

微笑んでくれるキミが好きさ

こんな孤高の恐竜を、笑って見守ってくれているファンを想っている。こんな古臭いバンドについてきてくれてありがとうと言っているようだ。

Call me a dinosaur マネできんだろう

今を生きるのさ 人知れず進化して

A lonely dinosaur 恋もするつもり

誰もまだオレの本当の想いを知らない

まだまだいろんなことに興味もある。更に学び新たな未知なる世界を見せてくれるようでもある。

B'zのお二人の創作意欲は尽きることはない。

総評

誰もこの時代にやらない音楽。それでも好きで謙虚に直向きに努力して貫く。だからこそ唯一無二のマネできない存在になっていく。ダサいや古臭いと言った野次が吹き飛ぶような曲だ。

とにかく自分のスタイルを応援してくれるような気持ちを鼓舞する楽曲でもある。

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ちなみにMVで松本さんが手にして弾いているギターはLOUDNESS高崎晃さんと交換し譲り受けた『ランダムスター』だ。他にもギターを交換っ子しているらしい。