
隠す必要はない、熱く暴れよう。
※独断と偏見で感想や解釈を語りますので、ご理解いただいた上での閲覧をお願いします
Discography
Title: 灼熱の人
1st Album マグマ 1997.1.29 Release
Music/Lyric/Arrangement/Vocal: 稲葉浩志
Arrangement: 寺島良一
Guiter: 関将
Drums: 青山純
Bass: 明石昌夫
Hammond Organ: 小野塚晃
Theme
本性を表して悔いなく生きてほしいという応援ソング。
Sound
ギターリフが主体となって先陣を切って束ねている印象の強い、グランジ感漂うロックナンバー。
しゃがれた声のようなギターサウンドがアングラ感あって楽曲の世界観に引き込まれる。
なんか稲葉さんは癖ある歌い方だと感じた。特にAとBセクション。コーラスの影響でそう聴こえるだけかな?
あと乾いたドラムの鳴りが好き。リズムに乗りつつも主張できるところで主張する大胆不敵さが窺える。
Lyric
ギターリフが軽快かつ乱暴に鳴り響く。
季節さえ変わらないような 冷めきった街角を歩けば
Oh, 人の足元をすくうことに命をかけている人たちがいたよ
現代でもネット社会でよくある光景だ。人の揚げ足取ったり、少しミスしただけで烈火の如く叩きのめしたり、他人に無駄に厳しい人たちのことだよね。
個人的にはサウンド的にスラム街を彷彿とさせられる。
Oh, 革命おこしてやるなんて うっかり口にしちゃいけない
白い目で見られるかシカトされるか ここらへんはそういうところだよ だけど
声を大にして何かを叫ぶと周りからは異端児扱いされる。
日本では特に政治の話はタブー視されているからね。近年ではある程度話せる傾向にあるけどね。
灼熱の人よ 今 立ち上がれ
嵐の中で踊り狂え
後悔するヒマもないような人生で
隠してる 鬼のような面で叫んでごらんよ
周りなんか気にせずに熱く立ち向かえと鼓舞するサビだ。燻っている人を奮い立たせてくれるような歌詞に心打たれる。
長い月日でつくられた 良識をゴクゴク飲み下してる
Oh, 君の斬新なアイデアも誰もとりあってはくれない
これまでの実績ばかり評価されて、真新しい発明や技術はすぐには評価されない。出る杭は打たれるってやつに似てる。
波風なしで暮せば 親戚中も安心するし
フツーなことにこしたことはない そんなの承知してる してるけど だけど
世間一般的な可もなく不可もなく「普通」に生きていれば一番いいと理解はしている。そんなのは分かっている。だけど抑えられない衝動が胸を張り裂けようとする...。
ロックナンバーで親戚というワードや話を出す感性が稲葉さんらしいね。
灼熱の人よ 泣き寝入るな
疑うことも忘れないで
余力を残せぬ 哀しいさだめ
ヤジられてもいい 攻撃の渦にその身をさらけ出せ
常に正直で全力で打ち込む。疑うことも怠るなとアドバイスも送る。
ドラムの間奏からのギターリフをなぞる稲葉さんの「na na na...」コール。リフの持つパワーを最大に引き出して活かした結果か。
冷静に侑瞰で見るのは
Oh, 賢いやつらに任しときゃいい
はずれてゆく自分のピッチをどうにかしたいんだろう
したいんなら しょうがない
自分自身の中に眠る本当の想いを吐き出せないギャップやズレを留めてはおけない人へ寄り添い歌う。
そして「とおめ」という稲葉さんの造語。意味的には多分「俯瞰で物事を把握して動く」かな?要はマネジメント的な能力がある人。そういう冷静な人、所謂「賢いやつら」には後方支援に回ってもらえばいい。自分はもう暴れてやろう!と役割をわかりやすいように与えて明確に立ち回れるようにアドバイスしているようだ。
最初は造語と知らずに、諦観している人への皮肉かと思ってたよ。
灼熱の人よ 今すぐ立ち上がれ
嵐の中で悶え狂え
後悔するヒマもないような人生で
隠してる 鬼のような面で叫んでごらんよ
日々巻き起こる悶々と戦いながら生きろ!と厳しくも頼もしいラスト。
総評
煮え滾るような熱い思いを稲葉さんが導いてくれる楽曲。むさ苦しさまで感じるほど親身になってくれる。ありがたいし嬉しい。
聴いていると、焦燥に駆られて行動へと移したくなる。血を沸き立ててくれる。