銀色の念書

思いの丈を綴ります。

僕の素敵な黒い青春

B'z 16th Album ACTION


青春時代に黒く渦巻く心の闇。暗い部屋の中でコソコソと蠢く。

※独断と偏見で感想や解釈を語りますので、ご理解いただいた上での閲覧をお願いします

Discography

B'z

Title: 黒い青春

16th Album ACTION 2007.12.5 Release

Music/Arrangement/Guiter: 松本孝弘

Lyric/Arrangement/Vocal: 稲葉浩志

Arrangement: 寺地秀行

Drums: Shane Gaalaas

Bass/Contrabass: Sean Hurley

Thema

思春期男子の心の模様。

陽の目が当たらない青春の影の部分が持つドス黒いエネルギーのことを歌っている。

Sound

ジャズ風味なブラックミュージック系の異色のイントロからスタートする楽曲。ただ蓋を開けてみればゴリゴリのハードロックだったりする。

重苦しいダークなラウド系のギターサウンドがロック好きにはたまらないね!ベースも不気味さや攻撃性があって好き。シェーンのドラミングもロック感を底上げしてくれる。

稲葉さんのロングシャウトも聴きどころ。抱えている闇を吐き出す感じがいいよね。

とにかくめちゃくちゃカッコいい!

Lyric

ジャズテイストの謎めく怪しげなイントロ。ウッドベースが良い味出している。

危ない雰囲気が漏れ溢れたようにギターリフが登場するのもカッコいい!

うまくいかないことだらけでも 誰に怒るわけじゃない

ウソついた母さん どっかにいる父さん

憎んじゃいないよ そんなに

学校生活や人間関係が上手くいかないけど、誰かに暴力を振るったりするわけではない。家庭環境もめちゃくちゃだけど、グレるわけでもない。優等生タイプではないが、根は良い子な主人公っぽい。

誰に望まれて生まれたの

ボクが欲しいなら手を挙げて

何人いるかな

こんなどうしようもないボクは誰かに必要とされてる?を皮肉っぽく周りに問いかける。

コーラスの「どうでもいいよ!」が地味にジワる。多分主人公の青春を側から見てる外野からのツッコミだと思う。

暗闇の中を転がり続ける

ボクのいわゆる 黒い青春

今日もムリヤリ笑顔を見せます

そして退屈を乗り切る

ノリが悪くても許しておくれよ

周りに同調して無理矢理過ごす暗い青春。

スクールカースト的にいうと、所謂ナードと呼ばれるオタクや陰キャという奴だ。いや、キョロ充か?なんにせよパッとしないような地味系な立ち位置だろう。彼等は彼等なりに何かを押し殺して悶々と闇を抱えて生きている。その葛藤を歌っているように感じた。

ケンカの後に抱き合うような ヤンチャな日々には縁がない

痛みを学ぶ時期もプロセスも人それぞれってこと

DQNやヤンキーのような熱血友情系な展開には縁がない。てか、友情のカタチや間違いの犯し方なんて人それぞれでしょ?と論理的にあしらおうとする。スカしてるねー。

届くこともない手紙を書いて

想い飛び散らし夜を明かす

迷惑してないでしょ?

一人でコソコソと夜な夜なアヤシイ妄想をしている感じで、独り相撲そのもの。前の歌詞ではスカしてカッコつけていたのに、いざ自分がとる行動は陰気臭くコソコソと手紙を書くことなのだ。

まあけどそういう二面性があるところが人間臭くていいんだけどね。

キミのことがね 好きです たぶん

ボクに点数つけないから

ボクのことどう思ってるか教えてくれないから、キミのことを好きになっていると錯覚している様子。完全に自分にだけ都合の良い妄想だ。キショい!けど思春期を経験した男たちなら刺さるだろう。自分も似たような経験あるからね。

テストの点数と好き嫌いの採点をかけているのは教員免許持ちの稲葉さんならではの発想。

この一旦クールダウンしてるサウンドが独り遊びしてる感じがしてゾワゾワする。

暗闇の中でうろうろしている

ボクの何だか 黒い青春

アタマの中の世界がぶくぶく

小さな部屋で膨らんでゆく

誰も知らない 自分だけの新世界

思春期の男子ならではの独自の妄想の世界が広がる。イヤらしい性欲や承認欲求やらに塗れているんだろうな。けどそういうところを表立って歌う稲葉さんよ。もう清々しいくらいに気持ちいい。

明るいばかりが若さじゃないんだ

光と影は支え合う

光があるから影もある。陽キャも表面上は明るく振る舞っているが、陰では暗い闇を抱えているかもしれない。

暗い部屋に一瞬、陽の光が差し込んでくるようなテンポダウンしたリズムとサウンドが歌詞とよくマッチする。

暗闇の中でうずくまっている

ボクの素敵な 黒い青春

夢の中だけで生きようなどとは

思わないよ 心配しないで

僅かでいいんだ 僅かな光が

見えていればそれでいい

あとは大丈夫 いつかそこに行くよ

僕だけの都合の良い世界でずっと生きていくつもりはない。少しでも現実に戻れる糸口が切れていなければ問題ない。だから安心して!と心配する親や親友に言っている感じに聴こえた。

最後のぶっといロングシャウトが悶々とした気持ちを晴らすように耳を劈く。

総評

ラウドロックやハードロック系の類いの激しいロック曲で心をめちゃくちゃ刺激させられる!個人的に好きな曲の一つでもある。学生時代は音に惹かれて好きだったけど、社会人になると歌詞もなかなか面白いなと思って更に好きになった。

稲葉さんが抱く黒い青春時代の世界観も共感できていいよね。