銀色の念書

思いの丈を綴ります。

錆び付いてる世界に疑いを持つ自分がいたけど

ONE OK ROCK 3rd Album 感情エフェクト


我々人間は操り人形ではない。心がある。

※独断と偏見で感想や解釈を語りますので、ご理解いただいた上での閲覧をお願いします

Discography

ONE OK ROCK

Title: Living Dolls

3rd Album 感情エフェクト 2008.11.12 Release

Music/Lyric: Toru

Arrangement: ONE OK ROCK

Arrangement: akkin

Thema

人間不信というか心を開けない人で、他人が全て人形のように見えてしまうという悲しい世界観の歌。

Sound

感動的でエモい、ゆったりとしたテンポのロックバラード。美しい音色とハスキーボイスが上手く絡み合う。そして、アウトロのコーラスが優しく盛り上げる。バラードなのに心がじんと熱くなる。

しかも、この時は5人組だったので音の厚みがあっていいね。

あとこの時代のワンオクはストレートな歌詞とサウンドが特徴的だと思うのだが、この曲に関しては歌詞が凝っている印象。

Lyric

We are living in the same world?

僕と君 答えはないけど

運命の出会いさえ誰かの決めごとで

いきなり俯いているようなネガティブな感情を吐露。なんか一方的に『僕』が暗い。どうした?

この世界で僕たちは生きているの?だってもう台本で決められていて、みんなそれ通りに動いているに過ぎないだけなのにと嘆く。まさに操り人形のように。

悪いことばかり続くとそういう思考になるのは頷ける。けど人間不信というか世界全体まで信用できなくなっているのは重症だ。

If I can touch your heart

I can tell how you feel

全て作られている気がして

名も無き人 僕以外は

They're all the same looking like dolls

もし君の心に触れることができたら、君の想いもわかるのに。けど、現実はそうはいかない。んで僕以外の他人はすべて人形にしか見えないって相当病んでいる様子。

相手の気持ちって察することはあっても、実際にどこまでどう思っているかまではわからないしね。本人のみしか分からない。

愛を知る事で現実が見えてきた気がする

生きる意味を側で手を握り返す君が

恋愛を経験して、少しポジティブな感情を取り戻してきた。お互いに愛し愛されている様子。最悪の状態からは回復したか。

錆び付いてる世界に疑いを持つ自分がいたけど

The answer you gave me

First love that you brought me

心の曇りはなぜ?

まだまだ心は晴れない。まだ完全には信じられないか。

君がくれた答え。それは初めて教えてくれた愛というもの。それでもまだ尚疑ってしまう。

太陽が昇っても君は瞳を閉じたまま

この世で最後の涙をそっと流していたよ

君は操り人形じゃなくて僕だけのものだったんだ

この温もりは目では見れないよ

ずっと感情が表れない人形。でも、涙がこぼれ落ちるのが見えた。心で通じ合っているような者同士でしか分かち合えない心の涙。それぐらいの信頼関係の相手。顔に感情を表さなくても言葉遣いや行動でぬくもりを感じることはある。

もしくは死別。朝がきても目を開けないということは死だと思う。失って初めて気づいた大切な存在。やっと今頃気づいた。という状況もあり得る。

If I can touch your heart

I can tell how you feel

全て作られている気がして

名も無き人 僕以外は

They're all the same looking like dolls

錆び付いてる世界に疑いを持つ自分がいたけど

The answer you gave me

First love that you brought me

雨空に星たちが

君を失う前にあった感情や想いに耽るように、前のサビの歌詞をリフレイン。

最後の歌詞だが、雨が降っているような状況で星は見えないはず。多分亡くなった人を想って涙があふれてこぼれるのかと。だから雨と星が一緒に見える。そんな情景が目に浮かぶ。

最悪のラストではなく、まだ救いの手があるようで良かった。ちゃんと星たちが見守ってくれているようだしね。

コーラス途中では『It's getting in your eyes』と囁くように言っている。

総評

感動的なしっとりとした曲調のバラードは沁みるね。聴いていると心が洗われるよう。

激しいワンオクしか知らない人にこそ聴いてほしい楽曲かも。

ちなみに作詞はギターのToruが担当している楽曲となっている。